
こんにちは、健康アドバイザーのマコトです。
みなさん、元気にお過ごしでしょうか?
さて、今日はお米についてのお話をしようと思います。お米=ライスといえば、白い精製されたお米をイメージするかと思います。
精製される前の茶色のお米が玄米なわけですが、この玄米はかなり食べ方がとても難しい食品です。玄米食を始めて10年以上ですが、書籍を読みながら今も試行錯誤を続けています。
なぜなら玄米には、人体に有毒な物質が含まれているなどデメリットがあるのです。このデメリットさえ克服すれば、有益な食品であることは間違いないです。
その毒とは、細胞のミトコンドリアを傷つけるとされる発芽抑制因子(ABA:アブシジン酸)です。
ミトコンドリアは人体のエネルギー生産工場という役割だけではなく、そのメカニズムから抗がん作用やアンチエイジングにも期待のできる重要な細胞の器官なのです。
それに加えて、玄米は固く普通に炊くと美味しくないのです。ただし、玄米に特化した専用の炊飯器を使用するととても美味になります。
目次
玄米食のデメリット
- 発芽抑制因子(アブシジン酸)によるミトコンドリア毒性
- 固くて美味しくない
- 籾(もみ)や米ぬかに農薬が残留しているリスクがある
- 大量に摂取すると体調を崩すリスクがある
玄米のデメリットをあげれれば、以上の3点に集約されるのではないでしょうか。このデメリットさえ克服すれば、玄米食は健康な食品に生まれ変わります。
まず、発芽抑制因子(アブシジン酸)の対策として玄米を炊く前にやるべきことがあります。
玄米を強制的に発芽させて、発芽玄米にするのです。
発芽玄米のレシピ
① 夏なら12時間、冬なら1日程度、室温で玄米を十分に浸水させます。あまりやり過ぎると生臭くなり味も劣化します。
温度を弱い設定にしたとき、私の家の冷蔵庫でも発芽は確認できました。臭いが気になる方は、冷蔵庫で試してみてください。
↓
② 玄米の頭が少し膨らんできたことを確認します。
↓
③ 鍋やフライパンで炒めます(煎る)。やがて玄米の水分が無くなり、玄米がパチパチと音をたて鍋から飛び出し香ばしくかおってきます。
さらに、水を追加して炒めることで玄米が柔らかくなります。この工程をしないと、固くて美味しくない発芽玄米になってしまいます。
↓
④ このまま鍋のまま炊くか、炊飯器で炊きます。なお、酵素玄米にする場合は、小豆と少量の塩を加えると良いです。
どうですか?かなり手間はかかりますね。
ただ、この方法でデメリット①と②の「発芽抑制因子(アブシジン酸)」と「固くて美味しくない」は解決されます。
デメリット③の残留農薬のリスクは、これは無農薬の玄米を購入すれば単純に解決されます。
注意としては、無農薬米は虫がわきます。なので保存は冷蔵庫が良いです。
もしくは真空パックの袋に玄米を入れて保存する必要があります。
私の知人は無農薬で米や野菜を栽培していますが、常に虫との戦いであり、虫と共存していかなければ成り立たないと話していました。
特に夏場、室温で1か月も放置した場合、食べても害はありませんが黒くて小さな虫が大量にわくことがあります。
人間に健康が良い食品は、虫にも良いのです。逆に、虫も食べない食品を人が食べてはいけないと個人的には思います。
私は基本的に有機野菜しかとらないのですが、有機野菜は葉に穴があいてたり、虫がついていたり、形がいびつだったりすることが当たり前です。
これがなによりも安全・安心は健康な食品の印なのだと考えています。余談になりましたね。
次にデメリット④の大量に摂取すると体調を崩すリスクですが、これは私が身をもって体験しました。
マコトの激やせ失敗エピソード
会社員時代、炭水化物ダイエットをして体重を短期間で5kg減らすことに成功しました。
しかしリバウンドも強烈ですぐに戻してしまいました。
そこで白米から玄米食に切り替えたところ、みるみる体重が減り、今まで一番体重を減らすことに成功したのです。
この頃は、朝と晩に玄米を食べていました。
ここで止めれば良かったのですが、さらに半年ぐらい継続すると何となく調子が悪くなり、有酸素運動を行うヤル気も無くなってきました。
さらに胴回りだけでなく太ももや二の腕も細くなり、このまま続けたら死んでしまうのではないかという危機もありました。
ここで玄米食を一時停止して玄米について学びなおしました。
~玄米の教訓~
今振り返ってみると、市販の玄米を発芽の処置もせず食べていたこと、米ぬかを生で食べていたことが原因だったのではないかと思います。
米ぬかを生で食べるということは、ミトコンドリア毒性を有する発芽抑制因子(アブシジン酸)をそのまま取り込んでしまっていたということです。
何と恐ろしいことをしていたんでしょう!!
また玄米は完全栄養食と信じ、玄米だけを食べ続けたことも原因だと考察しています。
重要なので他の記事でも何度も繰り返しますが、一つの食品だけで健康になることは難しいということです。
偏食は禁忌という考えは、私は身をもって体験しました。
ご存知かもしれませんが、玄米には、異物を体内から排出するデトックス作用(フィチンによる)があります。
(※フィチンは、植物が種を鳥や虫から消化吸収されず守る物質です。種を遠くに運ばなければ種は保存されませんからね。)
また玄米は固いセルロースの殻で覆われているので、消化にも悪いのです。
このため、大量に摂取すると体質によっては体重が大幅に減ったりする危険性があるので注意が必要です。
他の記事にも書きましたが、重要なのはバランスです。玄米だけに頼った健康はありえないのです。
また医食同源という言葉があるとおり、食品も薬のような作用があります。
元製薬会社の立場の人間から言わせると、効果の高い薬は必ず重度の副作用があります。
人の体質によっては命を奪う副作用もありました。
玄米も効果は強力です。ご自身の体調や体質をみながら食べてることをおススメします。
ただし、デメリットが大きいということは、裏を返せばそれだけ効果も期待できると考えられます。
では、そのメリットを確認していきましょう!
玄米食のメリット(発芽玄米としての)
- GI値が低いので血糖値が上がりにくく、2型糖尿病の予防効果
- ビタミンB1、B6、ナイアシン、鉄、亜鉛などの栄養価が高い
- GABAによる整腸作用、ストレス緩和、高血圧の予防効果
- γ-オリザノール(胚芽やぬかに多く含まれるポリフェノール):脳の視床下部に作用することで自律神経の調整、抗酸化作用によるメラニンやシミの抑制といったアンチエイジング効果
- フェラル酸:(米ぬかに多く含まれるポリフェノール)γ-オリザノールが体内で変化して生成され、抗酸化作用がありアルツハイマー型認知症の原因であるアミロイドβの抑制効果
- フィチン酸(胚芽に多く含まれる):強力なデットクス作用(解毒作用)があり、体に害のある化学物質などを体外に排出する効果
- イノシトール:動脈硬化の予防、肝機能・高脂血症の改善効果
- アラビノキシラン:抗酸化作用や免疫機能の活性化効果
1.GI値が低いので血糖値が上がりにくく、2型糖尿病の予防効果
GI値とは、食品が分解され血液中に糖が計測されるスピードのことです。GI値が高い食品の代表としては、パン、ケーキ、チョコレート、白米などがあげられます。
GI値の高い食品ばかりを摂取すると、インスリンが膵臓から血液中に大量に分泌され、やがては膵臓が疲弊し2型糖尿病に発展してしまいます。
「白米」のGI値は90前後ですが、「玄米」は55前後というデータがあります。つまり玄米の方が血糖値が上がりにくく健康効果の高い食品と言えます。
普段食べている白米を玄米に変えるだけで、2型糖尿病の予防には効果が期待できます。
ただし玄米も炭水化物なので大量に食べることは厳禁です!
2.ビタミンB1、B6、E、鉄、亜鉛などの栄養価が高い
- 玄米は白米よりもビタミンB1の栄養素が5倍多い
- 玄米は白米よりもビタミンB6の栄養素が4倍多い
- 玄米は白米よりもナイアシンの栄養素が5倍多い
- 玄米は白米よりも鉄の栄養素が3倍多い
- 玄米は白米よりも亜鉛の栄養素が1・3倍多い
- 玄米は白米よりもマグネシウムの栄養素が5倍多い
- 玄米は白米よりも食物繊維の栄養素が6倍多い
単純に白米から玄米に変えるだけで、これだけの栄養素を確保することができるメリットがあります。
3.GABAによる整腸作用、ストレス緩和、高血圧の予防効果
GABA(ギャバ)とはアミノ酸の一種の栄養素です。発芽玄米には白米の約10倍のGABAが含まれていると言われています。
GABAは脳や脊髄などに多く存在し、脳や神経への情報伝達のときに使われる神経伝達物質としての役割もあります。
まず、腸内では悪玉菌の数を減らすなどの整腸作用が期待できます。
またGABAには、気持ちを穏やかにさせるといったリラックス作用があることからストレス解消に効果があるといわれています。
さらにGABAには、成長ホルモンを分泌する作用があるため、代謝が高まり脂肪燃焼効果が期待できます。
4.γ-オリザノールの効果
γオリザノール(ガンマ-オリザノール)とは、米ぬかに多く含まれている成分です。
血中脂質を低下や自律神経の正しく調整する作用の他、肌のキメを整えたり紫外線からメラニンの生成を抑制する美容効果も期待できます。
5.フェラル酸の効果
近年、認知症の予防などで注目されている成分であり、これも米ぬかに多く含まれています。厚労省の食品添加物には、酸化防止剤としての機能もあるとされています。
フェラル酸は、脳内で損傷した細胞を修復するメカニズムからも記憶力の向上などの効果も期待できます。
さらに紫外線を吸収するメカニズムから、メラニンの生成を抑制する美容効果も期待できるそうです。
6.フィチン酸の効果
フィチン酸は、細胞の酸化を防ぐ抗酸化作用があり、がんの予防効果もあるという研究成果もあります。ただ、このフィチン酸は少し厄介な性質があり、体内のミネラルと結合し排出してしまうという作用があります。
なお玄米には、フィチン酸は含まれず、フィチン単体のみが存在しているという説もあり、さらなる研究の成果が期待される成分です。
7.イノシトールの効果
イノシトールは、脂質の代謝に作用することから脂肪肝などの治療に用いられることもあります。コレステロール値が気になる方やお酒を良く飲まれる方は積極的に摂取しても良い栄養素といえます。
また、脳細胞への効果として、神経機能の調整や毛髪促進などの美容効果などの機能もあります。
8.アラビノキシランの効果
この聞きなれない栄養素は、少量しか含まれていないながらも凄い免疫に強い効果が期待できます。
特にNK(ナチュラルキラー)細胞やマクロファージの免疫細胞を活性化させ、高い抗がん作用もあったという研究成果もあります。
いかがでしょうか。
デメリットを克服し、メリットを享受することができれば、これだけ多くの健康効果の恩恵を玄米食から受けることができるのです。
これだけの効果が期待できる食品って他にありますか?
現代人の栄養状態は、1946年の戦後よりも摂取する栄養は落ちていると言われています。
特にビタミンB1や鉄といった重要な栄養素が圧倒的に足りてないのです。
また、改めてビタミン群や鉄についての記事は書きたいと思いますが、これらの栄養素が欠けると人は健康にはなれません。
その点、玄米の栄養素は、現代人が不足する栄養素を殆どをカバーしています。
だから私は、必ず一日のうち1食は玄米を食べるよう心掛けています。
ちなみに私の食べている玄米は、発芽玄米をさらに数日間寝かせた酵素玄米というパーフェクトな玄米です。
酵素玄米にすることで、さらに食べやすく栄養価も数倍上がり、数段高い健康効果を実感できるレベルに到達できるのです。
もはや玄米は、単なる日本の伝統食ではなく、世界に通用するスーパーフードなのでしょう。
事実、さまざまな雑誌にこの酵素玄米は取り上げられ、モデルや著名人も実践している健康食なのです。
今日の実践
さまざまな苦難を乗り越え、発芽玄米にたどりついたあなたは、健康道を極め人の一人です!
さらに、酵素玄米を毎日の食事にとりいれることで、あなたの健康習慣はワンランクアップすることは間違いなしです。
ともに高みを目指していきましょう。